- ☆トールペイントについて
ヨーロッパの伝統的装飾技法を総称して『トール&デコラティブペインティング』とアメリカで名付けられたといわれています。
木、ブリキ、布、陶器、ガラスなど身近なものに様々な絵を描きます。
絵が苦手な方も図案があるので塗り絵のように楽しむことができます。
- 1、使用する主な用具
- サンドペーパー
- ・木の素材などにペイントする場合に表面を滑らかに整えるために使用するもの。#240、#400、#600など番号が大きくなるにしたがって細かくなります。
- トレーシングペーパー
- ・素材に図案を写すための半透明の用紙です。鉛筆やペンなどを使い図案を写します。
- 転写紙
- ・トレーシングペーパーに写しておいた図案を素材に写すための紙。後から水で消えるタイプのもの(チャコペーパー)と消しゴムなどで消すもの(グラファイトペーパー)などがあります。
- マスキングテープ
- ・図案を固定したいときや、きちんと塗り分けたいときに素材に貼って使用します。
- スタイラス(鉄筆)
- ・図案を写すときやドットを描くときに使用します。
- 筆 ・色々な種類の筆があります。描くものによって使い分けます。(「筆について」参照)
- ペーパーパレット
- ・使い捨てのパレットで、牛乳パックなどでも代用できます。
- 筆洗い容器
- ・筆を洗うための水入れです。
- 筆拭き
- ・筆についた余分な水分や、絵の具を拭うのに使います。以前はタオルなどを使用していましたが、ペーパータオルが良いようです。
- ペインティングナイフ
- ・パレットの上で絵の具を混ぜるのに使用します。
- 綿棒
- ・絵の具がはみ出してしまったりしたときに、絵の具が乾かないうちに水で湿らせた綿棒で拭き取ります。
- 2、筆について(アメリカントールペイントで主に使用するもの)
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- ①平筆(フラット)・・・最も使う頻度が高い筆で、基本的なテクニックに使えます。
②平筆(短)・・・普通の平筆よりも毛先が短く出来ています。
③丸筆(ラウンド)・・・カンマストローク(「ストロークについて」参照)などの技法に使います。
④ライナー・・・葉脈、まつげ、眉毛など細い線を描くときに使います。
⑤スクリプトライナー・・・つるや葉脈などで主に流れるような長めのラインを描くときに使います。
⑥フィルバード・・・平筆と丸筆を合わせたような筆です。毛先が丸くカットされています。
⑦アンギュラー・・・とがった毛先を利用します。
⑧コーム・・・人物の髪の毛や、動物の毛などを描くときに使います。
⑨スカンブラー・・・かすれたように描く技法や、たたくようにして使います。
⑩ファン・・・扇形の特殊な筆です。コーム筆のように使用したり、絵の具の細かい粒を飛ばすスパッタリング(「主な技法」参照)に使います。
⑪モップ・・・絵の具の表面をなでるようにして、ぼかしたりするときに使います。
⑫ステンシルブラシ・・・トントンたたくようにして熊などの毛並みを表現します。また、かすれたように描くときにも使います。
⑬平筆(大)・・・下地剤やニスを塗ったり、主に広い範囲に絵の具を塗るときなどに使います。
⑭スポンジブラシ・・・大きい平筆と同じように使えます
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- 3、ストローク(Stroke)について
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①カンマ
ストローク |
②Cストローク |
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- ①カンマストローク・・・絵の具をたっぷりと付けて筆圧をかけておろし、ゆっくりと手前に引いて先が細くなるように描きます。
- ②Cストローク・・・絵の具を筆に付けて整え、筆をたててすべらせ、徐々に筆圧をかけて中央が一番太くなるように力を入れ、再び力を抜きながら筆を立てていき、先を細くして描きます。
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③サイドロード |
④Sストローク |
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- ③サイドロード・・・筆の片側だけに絵の具を付けてパレットの上でなじませて描きます。きれいなグラデーションとなります。
- ④Sストローク・・・・筆をたてて斜めにすべらせ、S字を描くようにして徐々に太くしていき、再び筆を立てて斜めにすべらせ先が細くなるようにしていきます。
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⑤ダブルロード |
⑥リーフ
ストローク |
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- ⑤ダブルロード・・・筆の両端に別々の色を付けてパレットでなじませ、2色が中央で混ざるようにします。
- ⑥リーフストローク・・・絵の具を全体に付けてしっかりと筆圧をかけていき、筆を90度回しながら持ち上げていきます。
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⑦ラインワーク |
⑧ドット |
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- ⑦ラインワーク・・・絵の具を水で少しうすめてインク状にし、ライナー筆で細いラインを描きます。
- ⑧ドット・・・筆の柄の後ろの部分やスタイラスを使い、絵の具をたっぷりつけて素材に絵の具を置いて点を描きます。
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